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P H O T O P R O J E C T
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environment / 環境
店の向こうに山が見える。その山には猿が住んでいるらしく、たまにこの住宅地にも出没する。私がた立っている場所から店までの約1キロの間には住宅と雑木林が半年前まではあった。2年後にはこの山を越え隣の町につながるらしい。人の流れが変わり、町の形が変わる。そんな新興住宅地にサロンを構え2年が経とうとしている。
パリ19区にあるサロンに勤務中さまざまな人種が行き交う街で、私はヘアに関する写真撮影を始めた。一人一人に、髪の質、くせ、量、色、骨格があり、趣味趣向があり、それぞれが、思い思いの髪型にしている事に大変興味がある。髪癖の強い人がストレートのウィッグを付けて根元だけうねって20センチくらい伸びていたり、髪の細い人が、一週間以上シャワーしてないような、油分で髪が束になっていたり、よく見れば、一人一人様々だ。ファッションの一環といえばそれまでだが、経済的な理由、仕事や規則、心境など、全ての事が環境と相対して仕上がったものだと感じる。誰かが切ったすぐのスタイルでも、撮影のために作りこんだスタイルでも、伸びかけでも、生えかけ抜けかけでも同じに見えた。決してスタイリッシュで無くても良い。それは、ヘアに現れる一つの個性だと。私はそれを、客観的に写真に収めていきたいと思う。また、へアスタイルを作るすべてのモノ、道具であったり、髪が切られる場所その周りの環境に興味があり、それらを写真に撮り、また見直すことで新しい発見があるとパリの地下鉄を乗り降りする人たちを見て、そう確信した。
photo & text by yuichi fujiyama
HAIR TEXTURE パリ19区に住む人々の人種による異なる『髪質』を、マクロで撮影 2007-2008 [ monocrom inkjet print ]
TOOLS 美容室で使われている道具を撮影 2011 [ colour inkjet print ]
PARIS 19em パリ19区にある美容室に通う人々を撮影 2007-2008 [ monocrom inkjet print ]
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